「ついていけないから行かない」それでもバスケスクールに行った息子。できなくても挑戦した先にあったもの
blog前回、息子が久しぶりに参加したバスケスクールのことを書いた。
周りの子たちのレベルが高く、練習についていけない。
コーチが説明していることも、みんながやっている動きも分からない。
しばらく周りを見ていたけれど、それでも分からない。
そんなとき、息子は自分からコーチのところへ聞きに行った。
その姿を見て、
「分からないなら、聞けばいいんだ」
少しずつ、そんなことを経験しているんだなと思った。
そして今回。
まさかの2回連続で、バスケスクールに参加した。
ただし。
そこにたどり着くまでが、また一苦労だった。
「友達も誘ってみる」
スクールに行く前、息子は友達を誘ってみることにした。
学校の部活で一緒になった友達に、
「一緒に行かない?」
と声をかけたらしい。
すると友達から、
「部活でうまい人を見習って練習してるからいい」
「どうせついていけないから、行かない」
と言われたそうだ。
まあ、その気持ちも分からなくはない。
実際、前回のスクールでは、息子は練習についていけなかった。
周りには自分より上手な子がたくさんいる。
できない自分を目の当たりにする場所へ、わざわざ行きたいと思わない気持ちもあるだろう。
でも、息子は友達に、
「ついていけないけど、うまくなりたいから練習に行かないと」
と、はっぱをかけたらしい。
私はその話を聞いて、
「おお。ちゃんと自分なりに考えてるじゃん」
と思った。
ところが。
友達から、
「脅されてるみたい。いかない」
と言われたらしい。
そして息子は、
「だから行かない」
と。
……。
そこは行く、じゃないんかーい!
思わず、ひっくり返りそうになった。
さっきまで、
「ついていけないけど、うまくなりたいから行かないと」
と言っていたのは、どこの誰だ。
友達に断られた途端、あっさり心が折れた。
「うまくなるチャンスを自分で逃してるんだよ」
パパからも、
「うまくなるチャンスを自分で逃してるんだよ」
と話をした。
強制的に行かせるのではなく、
「行ってみたら?」
「せっかくの機会だよ」
と、本人が自分で決められるように促す。
でも、なかなか「行く」とは言わない。
そして結局。
また私の説得が始まった。
なんとか説得し、最終的には行くことになった。
結果はというと。
やっぱり、簡単にはついていけなかった。
教えてもらったスキルも、すぐにできるわけではない。
でも、前回と同じように分からないことはコーチに聞きに行った。
そして、完璧にできなくても、その後のゲームで教わったことをやろうとしていた。
するとコーチが、
「やろうとした姿勢は分かったよ」
と言ってくれたそうだ。
私は、その言葉を聞いて、
「ああ。頑張って行った甲斐があったな」
と思った。
「できた」だけが成長じゃない
今回、息子は新しいスキルを完璧に習得できたわけではない。
練習についていけるようになったわけでもない。
それでも、
分からないことをコーチに聞く。
できなくても、教わったことをやってみる。
その姿勢を、ちゃんとコーチが見ていてくれた。
それだけで十分だと思った。
子どもの成長というと、
「できるようになった」
「上手になった」
「結果が出た」
という部分に目がいきやすい。
でも、本当はその手前にも、たくさんの成長がある。
「できないけど、やってみる」
「分からないけど、聞いてみる」
「怖いけど、もう一度行ってみる」
そんな小さな一歩も、立派な成長なんだと思う。
「できないから行かない」から、一歩進んだ
今回の息子は、最初から前向きだったわけではない。
友達に断られて、
「だから行かない」
となった。
親としては、
「いや、そこは自分で行くって決めるところじゃないの?」
と思ってしまう。
でも、それも含めて今の息子なんだろう。
「できないから行きたくない」
という気持ちがありながら、それでも最終的には行った。
そして、行った先で、
分からないことを聞いた。
できなくても、やってみた。
コーチから、
「やろうとした姿勢は分かったよ」
と言ってもらえた。
私は、これで十分だと思った。
すぐにできなくてもいい。
周りと同じじゃなくてもいい。
何度も「もう行きたくない」と思ってもいい。
それでも、もう一度やってみる。
その経験を重ねることが、いつか大きな力になるのかもしれない。
親ができるのは、背中を押すことだけ
親としては、つい、
「せっかくのチャンスなんだから!」
「やったほうがいいよ!」
「行けば上手くなるよ!」
と言いたくなる。
実際、今回も私はかなり言った。
でも、最終的に挑戦するのは息子自身。
親が代わりに練習することはできない。
コーチの話を聞くことも、できないことに挑戦することも、息子自身にしかできない。
だから親にできるのは、
「やってみたら?」
と背中を押すこと。
そして、挑戦した姿をちゃんと見ておくこと。
結果だけではなく、
「やろうとした」
という部分も見つけてあげること。
今回のコーチの言葉を聞いて、そんなことを改めて思った。
息子はまだ、バスケが上手くなったわけではない。
スクールでは、まだまだついていけない。
それでも、
「できないから行かない」から、「できなくても行ってみる」へ。
その一歩は、確実に踏み出した。
子どもの成長って、案外こういうところにあるのかもしれない。
そして母は今日も、
「そこは行かないんかーい!」
と心の中でツッコミを入れながら、息子の背中を押している。
親も子どもと一緒に、まだまだ成長途中だ。
