「無理強いしないって、こんなに難しい|バスケを続ける息子と焦る母」

「今日なにした?」

部活から帰ってきた息子に聞く。

「ドリブル」

「楽しかった?」

「まぁまぁかな」

最近は、だいたいこの繰り返しだ。

総体も近い。

とはいえ、息子は試合に出られるわけではない。

だから私は、つい思ってしまう。

今のうちにスクールへ行った方がいいんじゃないか。

ドリブルだけでは、試合で動けるようにはならないんじゃないか。

そんなことを考えていると、スクールのインスタが目に入る。

学校が終わって部活へ行き、その後さらにスクールへ通う子たち。

みんな頑張っている。

その姿を見るたび、

「やってる子はやってる」

という言葉が頭をよぎる。

そして、

「うちの子、このままで大丈夫なんだろうか」

という不安が顔を出す。

でも、その一方で思う。

息子は部活を辞めたいと言っているわけではない。

毎日ではないけれど、ちゃんと参加している。

帰宅すると、

「楽しかった」

「まぁまぁかな」

そう言う。

親には見えなくても、息子なりに得ているものがあるのかもしれない。

今日はスクールの日だ。

でも、行くのか行かないのか、まだ決まっていない。

私は夜勤。

主人も娘の迎えがある。

「今日スクールあるから、一応伝えとくね」

そう伝えると、

「時間かぶるからね。ビミョーだよね」

と返ってきた。

その言葉に、焦りは感じなかった。

主人はたぶん、

部活へ行っているならそれでいい。

息子が楽しいと言っているなら、それでいい。

そんなふうに考えているのだと思う。

私は違う。

スクールへ行かない期間が長くなるほど、

周りとの差が開いていくような気がする。

今やらなかったら間に合わないかもしれない。

そんな不安がある。

同じ子どもを見ているのに、夫婦で温度が違う。

どちらが正しいのかは分からない。

最近の私は、

「無理強いしない」

そう決めている。

以前のように、嫌がる息子を説得したり、無理に連れて行ったりはしない。

でも、それは思ったより難しい。

無理やりはしたくない。

だけど、自主的には行ってほしい。

そんな都合のいい気持ちが、自分の中にある。

親って勝手だなと思う。

子どもを信じたい。

本人のペースを大切にしたい。

そう思う反面、

「このままで大丈夫かな」

を手放せない。

たぶん今、息子より先に戦っているのは、

私自身の焦りなのだと思う。

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