無理強いしないって決めたのに。久しぶりのバスケで息子が見せた一歩

息子が、数カ月ぶりにバスケスクールへ行った。

本当に久しぶり。

普段は部活が遅くまである。

そこからスクールへ行くとなると、時間的にもなかなか難しいし、何より体力的にも心配だった。

だから、しばらく行っていなかった。

私は以前、

「無理に行かせるのはやめよう」

そう思っていたはずなのに。

夏休みに入った途端、また始まった。

「今しか行けないんじゃない?」

「夏休みなんだから、行けるじゃん」

「久しぶりに行ってみたら?」

……かなーり押した。

押して、押して、押して。

結局、半ば強引に連れ出した。

母は、学ばない。

「無理強いしない」と決めたはずなのに、子どものことになると、つい口を出してしまう。

そして、久しぶりのスクール。

やっぱり、練習のレベルが違った。

周りの子たちは、コーチの指示を聞いてどんどん動いていく。

でも息子は、ついていけない。

コーチが何を言っているのか。

どんな動きをすればいいのか。

見ていても、なかなか分からない。

私は、

「久しぶりだし、仕方ないよな」

と思いながら見ていた。

すると息子は、しばらくみんなの動きを見たあと、コーチのところへ行った。

そして、自分から聞いた。

一度だけではない。

分からなければ、また聞きに行く。

何度も。

私は、そこを思いっきり褒めた。

大げさなくらい。

だって、できなかったことより、できたことを見てあげたい。

久しぶりでも、ちゃんとスクールに参加した。

分からないことがあっても、そのままにしなかった。

自分からコーチに聞きに行った。

それだけで十分だと思った。

ところが、帰りの車の中。

息子が一言。

「もう行きたくない」

……ですよね。

久しぶりに行って、周りについていけない。

できない。

分からない。

楽しいより、しんどいが勝っても不思議ではない。

だから私は、またできたことを褒めた。

「でも今日、ちゃんと行ったじゃん」

「分からないところ、コーチに聞きに行ってたじゃん」

「それ、すごいことだと思うよ」

そして、もう一つ。

「今回、久しぶりに行って、やっと1回目クリアしたんだよ」

「また行かなくなったら、次に行くとき、また一からの繰り返しになるよ」

「1回目があって、2回目があるんだから」

そう話した。

すると最後には、

「……行くかー」

と。

おお。

母、粘った。

いや。

もしかすると、また押しすぎただけかもしれない。

「無理強いしない」と決めたのに。

でも、今回のことで一つ嬉しかったことがある。

息子は、できなかった。

でも、分からないことを自分から聞きに行った。

「できるようになった」よりも、今はそちらのほうが大事なのかもしれない。

親はどうしても、

「できた?」

「上手くなった?」

「続けられた?」

と、結果を見てしまう。

でも子どもが見せてくれる成長は、案外もっと小さなところにある。

分からないことを聞けた。

もう一度やってみようと思えた。

それだけでも、一歩なんだと思う。

次は明後日。

果たして行くのか。

また「行きたくない」と言うのか。

それとも、少しだけ何かできるようになるのか。

結果やいかに。

母は今度こそ、余計なことをしすぎずに見守りたい。

……たぶん。

タイトルとURLをコピーしました